島根県の浜田地方は石州瓦の赤い屋根が印象的

先般、中国地方から山陰地方の島根県あたりをドライブの最中、沿岸地方の浜田市あたりは、民家の屋根であろうとお寺の屋根までも、瓦の屋根が赤褐色の色合いを帯びているのに気がついたのです。 スマホで調べてみるとこられの瓦は「石州瓦」と呼ぶそうで、この色鮮やかな瓦は、関西でも大阪の瓦職人によって伝えたというのだそうです。

 

山陰地方の島根県と言えば昔は出雲地方とか石見地方と称していましたが、石見のことを石州ともいって、石見の国に因んで特に「石州瓦」と名付けたとされているのでしょう。 

石州瓦は特に色合いが独特の赤色の瓦として注目を浴び、山陰地方はおろかかって日本海を巡っていた北前船によって北陸から北海道にまで運ばれたといわれています。

 

ところで、日本国内の代表的な瓦と言えば粘土成分の瓦が主体ですが、其の中でも国内でも三大瓦産地として知られているのは石州瓦の他にも三州瓦や淡路瓦があるとされています。 三州瓦は其の名の通りで、愛知県三河地方で生産されている瓦のことで、こちらの生産高としては全国一であるといわれます。 又、淡路瓦は勿論、兵庫県の淡路島で生産されている瓦のことで、別名をいぶし瓦ともいい生産高ではトップクラスであるという。 

 

さて、此の石州瓦は島根県の石見地方で生産されている瓦で、粘土を高温度で焼き上げているため、締りが有って硬くて緻密であり、特に塩害や風化しにくい耐寒性に優れた瓦だとされているのだそうです。 

 

因みに、日本に初めて瓦が伝わってきて誕生したのは飛鳥時代の頃だそうで、当時の文化や新文明が流入の時期でもあり、特に仏教伝来とともに朝鮮半島の百済の国より伝わって来たのに始まるとされ、奈良の飛鳥寺の建設の折に日本国内では初めて瓦葺き屋根の建物が誕生したとも言われています。