瓦の塗装について

※塗装の必要な瓦と必要のない瓦について

こちらは最近主流になりつつある薄い瓦、スレート瓦ではなく、昔ながらの屋根瓦の塗装につい手をまとめたものになります。昔ながらの瓦には粘土で作った瓦とセメント瓦のように化学反応による作られた瓦があり、粘土を使用して作られた瓦については、塗装をする必要がなく、ひび割れなどを起こしたりすることがありますがメンテナンスをする必要性はありません。ですが、瓦を止めている漆喰などは劣化していき瓦を屋根に引っ付ける効果が薄れていき瓦がずれて雨漏りをする原因となりますから漆喰などは定期的にメンテナンスをする必要があります。昔ながらの瓦にはセメントなどのように化学反応で作られた瓦があり、こちらに関しては水を吸い込む特性を持っていますのでその特性を打ち消すために塗装をしないといけません。ただし、粘土系の瓦でも、色を変えて楽しむといったことは出来ますので塗装をしてはいけないということではないので色を変えたいのであれば塗装をしても良いのです。粘土系の瓦を塗装する際の注意点は粘土系の塗料を使用して塗装をする必要があり、他の塗料だと剥がれ落ちやすい点になります。

 

※セメント系の瓦を塗装するメリット

セメント系の瓦を塗装するメリットは、セメントは性質上、水を含むと日光に照らされた時などに内部から膨張をして割れやすくなります。セメントの内部に水が浸入しないように、水溶系アクリルシリコン樹脂塗料や二液混合型ポリウレタン樹脂塗料、フッ素配合塗料などを上から塗ります。この作業をすることによりセメント瓦がひび割れたり、破損したりすることを防ぐことができます。塗料の種類によりますが、フッ素塗料などはとても耐久性が高く10年以上はセメント瓦への水の浸入と日光による日差しを吸収してくれる塗装となるためセメント瓦の寿命を延ばす際にお勧めできる塗料ですが、アクリルやシリコン塗料と比べると割高な塗料になります。

屋根塗装

 

※セメント瓦が使われる訳

セメント瓦は普通の粘土形の瓦と比べても耐久性はあまり高くなく塗装を施し保護をしないと割れやすいというデメリットがあるのにもかかわらず使用されています。その理由はとても単純な理由で値段が安いからです。スレートを使用した瓦が10年の寿命なのに比べてもセメント瓦の方がスレートよりも安く寿命も同じくらいか少し長い程度です。費用を抑えて住居を作る際に適した瓦であるということがいえます。メンテナンスに関しても10年おきにメンテナンスをしてあげれば良いだけですし、スレートと比べてもメンテナンス代はあまりかからないのが魅力です。

 

※セメント瓦を塗装する際の注意

セメント瓦を塗装する際、モニエル瓦の場合はスラリー層というセメントの液が表面に付着しています。この層を高圧洗浄機などを使用して取り除かなければきちんと塗料を瓦に定着させることができないためまずは、きちんとスラリー層を除去します。スラリー層を除去することも重要ですが、瓦のひび割れやずれなどを見つけて修正することも重要ですのではっきり言ってしまうと専門の知識を持つ大工の方でないと無理な作業であるといえます。一応この後、下地を塗布した後に水溶系アクリルシリコン樹脂塗料や二液混合型ポリウレタン樹脂塗料、フッ素配合塗料などの塗料をローラーを使用してセメント瓦に塗る作業をするのですが、高所での作業であることと、他の瓦の状態を見ながら作業をすることになりますので一般の方が作業をするということは事故にも繋がりかねませんのでお勧めはできません。どうしても、自分で作業をしたいのであれば命綱などを装備した上で安全を考慮した常態で作業をすることをお勧めします。

 

※他の理由で瓦を塗装する

瓦を塗装する理由は本来、瓦の寿命を延ばすために塗装を施すのが一般的でした。ですが、最近は少し瓦を塗装する際の用途が変わりつつあります。近年では住居の景観を帰るために派手な塗装やかわいらしい塗装を施す住居もあり、塗装を施すという行為自体が屋根瓦の寿命を延ばすことから、住居の景観を変える、おしゃれとしての効果も確立されています。この場合は、洋風な外見であるオレンジの瓦に塗装をし直したり、赤い瓦に塗装することでヨーロッパ風の住居にするといったような概観に変更することに使用されることが多いです。ヨーロッパ風にアレンジした住居ですと日本の屋根瓦の色ですと景観としても合わないため景観を重視する際に、セメント瓦や瓦の色を塗り替えるといったことをするわけです。このように、セメント瓦や瓦の寿命を延ばすため意外でも瓦の塗装をすることがあり、いずれにしろ、瓦を塗装することで瓦自体の寿命を伸ばすことができることには違いはありません。これはスレート瓦にも同じことが言え、スレート瓦も塗装を施すことにより太陽光の熱や雨風やスレート瓦の錆などによる劣化から瓦を守ることができるのです。